【行田市】藤原町の住宅街で出会った、お地蔵様が墳頂にいらっしゃる「地蔵塚古墳」。なんと稀少な線刻画が眠るという貴重な古墳でビックリです。
埼玉古墳群を擁する古墳の街でもある行田は、思いもよらない場所に古墳が存在していて、街歩き中に「こんなところにもあるの?」と驚かされることがありますよね。藤原町の住宅街にひっそりと佇む「地蔵塚古墳」もそんな古墳の一基です。
地蔵塚古墳は、7世紀中頃に築造された方墳で、埼玉県指定史跡にも登録されている貴重な文化財です。
一辺約28メートル、高さ約4.5メートルの墳丘は、小さな児童公園の一部にもなっており、地元の方々の憩いの場にもなっているんですよ。
古墳の頂上にはお地蔵様が祀られたお堂があり、これが「地蔵塚」の名前の由来なのだそう。墳丘の短い階段を登るだけで到着できるお堂は、地域の守り神のような静かな存在感がありますね。
見どころは、古墳内部の石室に施された線刻壁画。人物や馬、水鳥、舟などが刻まれており、当時の暮らしぶりが垣間見える貴重な資料です。ただし石室内部は非公開のため、現地で直接見ることはできません。
その代わり、さいたま市大宮区にある「埼玉県立歴史と民俗の博物館」のほうには、地蔵塚古墳の線刻画を再現したレプリカが展示されているそうです。地蔵塚古墳への訪問前後に鑑賞してみるといいでしょう。
県道128号熊谷羽生線から住宅街に入ってすぐというアクセスの良さも魅力のひとつ。市内巡りのついでにちょっと立ち寄るにもぴったりな、知る人ぞ知るスポットです。史跡や古墳に興味のある方はぜひ訪れてみてください。
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